マーケット調査会社の矢野経済研究所(東京都中野区)によると、2030年度の国内海藻・藻類ビジネス市場規模は269億4000万円と24年度比22%増に拡大する見通し。同社は特に燃料など次世代型藻類活用製品と農業用途製品の市場が広がると予測する。

同社はこのほど、健康食品用途、農業用途、畜産・水産用途の海藻・藻類製品、次世代型藻類活用製品、海藻養殖におけるJブルークレジット認証を対象にマーケット規模を調べた。なお、Jブルークレジットはジャパンブルーエコノミー技術研究組合の商標。
同社によると、23年度の同市場推計値は221億7700万円。うち約9割が健康食品用途の海藻・藻類製品が占めた。同社は「海藻・藻類は植物同様に二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素を発生させる光合成を行うことから、CO2削減の観点から注目されている」と説明。加えて「藻類は体内で燃料のもととなる天然油脂をつくり、蓄積することが可能であることから、次世代の燃料としての活用も期待されている」。国内企業は藻類を利用したバイオ燃料製造の研究・開発を進めているとした。
その他、「藻類の有用物質を活用し、バイオ燃料以外でもさまざまな医薬品やバイオプラスチックなどの原料、色素への活用に加え、藻類の特性を生かした廃棄物中に含まれる有価金属の回収や、下水処理への応用など幅広い用途分野において研究・開発が行われており、事業化に向けた取り組みが進められている」と同社は説明する。
30年度に向けて特に市場拡大が見込まれる次世代型藻類活用製品は「燃料向けの藻類活用が進むと同時に、医薬品や各種素材の原料、色素などへの活用が進展すると考える」(同社)。農業用途は「特に海藻を用いたバイオスティミュラント製品が増加傾向にある。一方、現在使用している生産者はそれほど多くなく、海藻を用いたバイオスティミュラント製品の有用性が広く認知されることで、今後、生産者の需要拡大が見込まれ、農業用途製品の市場は拡大傾向にある」(同)と見通す。バイオスティミュラントは肥料や農薬などと同様に、作物の栽培で使用され、作物や土壌がもともと持つ機能を補助する資材。栄養成分の吸収効率向上などに寄与する。
[みなと新聞2026年3月26日17時50分配信]
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