小学6年生が最高未来責任者(CFO)に就任―。新潟のバイオマスプラスチック製造企業が、未来を持続可能な形にするため、未来社会の主人公となる18歳以下限定のCFOを募集。初代CFOに新潟市内の小学6年生・佐藤悠雅君が就任した
▼任期の6カ月間、非常勤役員として同社に「プラスチックが目指すべき社会変革の方向、作るべき製品など、より良い未来を創るための提言」を行う。小4のころから海プラ問題に関心があり、現地調査や魚の解剖による汚染調査を行っていたというから驚きだ
▼国連の気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が開幕した。ただロシアのウクライナ侵攻で世界のエネルギー需給が不安定になる中、石炭への依存度が上がるなど、温暖化防止への取り組みが進まないのが現状だ。先進国と途上国の不公平さや目標に対する信頼性の確保などが議題に挙がり各国の取り組みが一枚岩になっていない様子が分かる
▼佐藤君のような志の高い若者がいることは大変心強いが、若者に心配させていることは悲しいことでもある。海プラ、海面上昇、酸性化、不漁問題など漁業にとって温暖化対策は待ったなし
▼最も効果的、現実的な対策は何なのか。次代の若者が不安なく活躍するためにも、早急に実効性ある対策への道筋を明確にしなければならない。(史)
[みなと新聞2022年11月9日18時20分配信]
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