みなと新聞

【みなと新聞】漁業担い手確保課題解決へ 三重の漁師ら知事と対話

2024.02.28

 【三重】三重県南伊勢町で水産業の後継者育成や魅力発信などに取り組むプロジェクト「チームTRITON南伊勢」のメンバーと一見勝之知事、上村久仁町長による「円卓対話」がこのほど、同町で開かれた。参加者らは漁業の担い手確保など地元水産業発展に向けた課題について、活発に意見を交わした。

 チームTRITON南伊勢からは、東北の漁業者らで組織するフィッシャーマン・ジャパンの長谷川琢也氏と、IT企業のライトハウスの坂井心氏の他、地元漁協や漁業者関係者ら5人がメンバーとして参加した。

 同プロジェクトでは担い手確保の一環で漁業体験などができる「漁師塾」を実施。参加者の1人が1年ほど前にマグロ養殖の丸久水産に入社している。同社の岸本和真氏は「漁師塾で学んだ後、実際の現場でも仕事を体験できる仕組みが良かったと思う」と、就業前の段階を踏んだ取り組みを評価した。

 巻網漁や定置網などを営む清洋水産の中村直登氏は採用活動を紹介しながら、インスタグラムなどSNSを活用した情報発信にも力を入れていると説明。マダイ養殖を手掛ける友栄水産の橋本純社長は、ゲストハウスを運営している経験から「コミュニケーションを図れるような場所がもう少しあれば、(これから新しく入ってくる)担い手が地域になじめるのではないか」と提案した。

 こうした意見などを受けて、一見知事は「担い手が南伊勢に定着するためにはコミュニケーションを図れる場が必要に感じた。人が集まるスペースをつくるのであれば、支援することも考えていく必要がある」、上村町長も「若者が集う場所づくりはとても大事だ。どのようにつくっていくことができるのか検討していきたい」と話していた。

 円卓対話は県が主催。地域の諸課題について、知事がその地域に出向いて県民の声を直接聞き、県政に生かすことを目的とする。

[みなと新聞2024年2月27日18時20分配信]
https://www.minato-yamaguchi.co.jp/minato/

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