【神奈川】鈴木憲和農林水産相は27日、長井漁港(神奈川県横須賀市)で漁業関係者らと意見交換し、沿岸資源の回復に向け意欲を示した。地元漁業者らは自主的に資源管理の改善に努めていると説明しつつ、沿岸魚種にも科学的な資源の調査研究を行政主導でしてほしいと要請。鈴木氏は「全国の浜、特に沿岸漁業を、資源回復を含めて活性化したい。やってみたいという浜、地域行政とともに、水産庁もプロジェクトチームをつくりネットワーキングしていきたい」「どう資源を評価し増やしていくか、来年度予算を増やしたい」とコメントした。
地元漁業者は、資源管理が緩いカワハギやヒラメの漁獲がここ10年で7割以上減っている▽産卵床設置や禁漁期設定など自主的管理が充実したアオリイカは減少が緩やかで、今はオオモンハタの漁獲サイズ制限導入に向け準備している▽資源回復へ、漁獲サイズ制限・禁漁期・漁獲量制限・生息環境保護など多様な資源管理手法を組み合わせる必要がある▽全体的に漁獲の減少は止まっておらず、原因や現行管理の適切さについて科学的な検証が必須―と分析。漁業者に意欲があろうと、科学的根拠のある手法を取り入れるには研究機関の検証が絶対に必要だとし、沿岸魚種へ行政主導の継続的なモニタリング、資源回復策の効果検証を訴えた。
地元漁業者らや仲買人・長谷川大樹氏などが漁港周辺を案内。定置網の漁獲物の仕分けや、魚の脳締め・神経締めなどを披露し、資源を保全しつつも1尾当たりの単価や関係者の手取り収入を高める努力を伝えた。
鈴木氏は、産卵床設置や稚魚放流などの自主的取り組みについて、「効果があるかないかも科学的に検証しなければならない。行政や研究機関でしかできないこともある」「意見交換がすごく盛り上がった。資源管理にも、結果が出ている実感があるものとそうでないものがある。実感を科学で証明し、全国で取り組むことで、資源回復、日本の食文化と浜が守られることにつながる。頑張りたい」と意気込んだ。
加えて、印象的だった点として「仲買人や料理人がそれぞれ、獲ってきた魚を評価している。(魚の買い手側からの)フィードバックがあることで、より良い形で届けようと漁業者が努力する循環ができ、彼らの手取りになっている」ことを挙げた。
[みなと新聞2026年8月28日17時50分配信]
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