みなと新聞

【みなと新聞】22年北海道漁業生産額23%増 ホタテ輸出けん引、サケも好調

2023.02.03

7年ぶり3000億円台回復

 【札幌】2022年の北海道の漁業生産額は、前年比23%増の3182億円だった。ホタテガイの海外需要の高まりや漁獲が回復した秋サケ、近年好漁が続くイワシなどで価格が上昇し、3000億円台を7年ぶりに回復した。一方、サンマ、スルメイカ、コンブは生産低迷が続いた。生産量は2%減の115万8000トンだった。1月31日、道が速報値を発表した。

 ホタテの数量は2%減の43万5000トンで前年から引き続き、オホーツク海で好漁だった。海外需要の引き合いがさらに強まり、金額は29%増の1180億円と、初めて1000億円を上回った。

 サケは数量で56%増の8万4000トン。主力の秋サケは19~21年に5万トンを下回る歴史的な不漁に見舞われたが、昨年は回復。円安などによるサケ・マス市況の上昇で魚価も上昇し、金額は42%増の647億円と過去最高だった。

 イワシは数量3%減の24万トン、金額42%増の110億円。道東沖の巻網漁が主力で仕向けの多くを占める肥料・飼料用ミールの世界的な市況高騰で魚価が押し上げられた。スケソウダラも数量は15%減の13万7000トンだったものの、すり身市況の上昇で金額は13%増の94億円だった。

 かつて主力魚種だったサンマは数量1万1000トン(前年比10%減)、金額58億円(20%減)。スルメイカは数量6000トン(7%減)、金額54億円(25%増)と生産低迷が続いた。近年、漁獲が増えているニシンは数量2万トン(44%増)、金額29億円(88%増)だった。

 道漁業生産のピークは数量が1987年304万9500トン、金額が91年4065億円。生産量は2016、17年と90万トンを下回ったが、近年は100万トン台をキープ。金額は16年以降、3000億円を割り込んでいたが、22年は7年ぶりに大台を回復した。

[みなと新聞2023年2月1日18時20分配信]
https://www.minato-yamaguchi.co.jp/minato/

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